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臨床例

膝痛で正座が出来ない 2017.03.04

 


膝痛で正座が出来ない  丸亀店  高松店

 

臨床例 女性 72歳 膝が痛くて正座が出来ない

 

 膝が痛くなりだしたのは、もう5年くらい前になるが、その頃からぼちぼち膝が痛くなり、今では正座をすることが全くできない。膝を曲げると45度くらいの角度で、痛くて止まってしまう。

 

 O脚にもなりだしたので、今のうちに治るものなら治しておきたい。比較的健康で何処も悪い所はないのだが、膝の痛みだけには悩まされる。膝は内側の痛みも強く、左右の膝が共に痛い。

 

診察

 

 まず、膝内側の痛みがどうなっているかを提鍼で検査した。膝の内側、お皿の内側辺りが虚の反応を示していた。ここには肝経陰が通っている。足親指内側の肝経陰を調べてみると、足拇指内端1-5Lに虚の反応があった。

 

 足からウエーブで腹まで飛び、腹1-5Lに虚の反応がはっきり出ているのを確認して、そこを治療点とした。腹の治療で膝内側の痛みに対応した。

 

 次に、膝の曲りが悪いのを提鍼で検査してみた。大腿、下腿、足背、に実の反応が現れている。大腿では胃経に実と虚の反応があり、ウエーブで背中に飛んで背4-5Kを治療点とした。背中から膝外側の痛みに対応した。

 

 下腿では膀胱経2行線に実の反応があり、下腿陽2-5Kを治療点とした。ここは膝裏側の痛みに対応したもので、右の治療点で左の痛みを取り、左の治療点で右の痛みを取ることが出来る。

 

 足背では肝経陽に実の反応があり、足拇指外端を治療点とした。足拇指外端は足背5-5Kであるから、ウエーブで大腿に飛ぶと大腿5-5K(ちようど膝皿の上)の痛みを取ることが出来る。足拇指外端の鍼灸で膝上の痛みに対応。

 

治療

 

 膝内側は虚の反応であるから、腹の治療点は知熱灸で補い、膝内側の虚を強める治療をした。この治療により膝内側の痛みは緩和された。

 

 膝外側は実の反応があり、その為、膝を曲げることが出来ない。大腿、下腿、足背、上記3か所の治療点に対して接触鍼をして、実の反応を取り除いてから、残っている虚の反応に対して、知熱灸をして補った。

 

 この治療をしてから、ベッドの上で正座をしてもらうと、ほんの少しの所まで膝を曲げることが出来た。しかし、きちんとした正座は出来なかった。1回目の治療にすれば大成功だと思う。継続治療中。

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