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臨床例

 

鼻の奥の痛み  丸亀店  高松店

 

臨床例  男性  59歳  鼻の奥の痛み

 

 風邪を引いたのか、朝起きてみると、鼻の奥に焼け付くような痛みがある。いつもこのような痛みが起きた時には決まって、酷い風邪ひきに発展する。これはいかんと思い、罹り付けの鍼灸院にやって来た。

 

診察

 

 風邪ひきを診察するには逆気があるかないかを、まず検査している。陰は上り、陽は下るという気の動きがある。陰気は足の裏から上りはじめ、腹、胸を通り手のひらに来る。陽気は手背から下りはじめ、背、腰を通り足背に降りてくる。

 

 風邪を引くと逆気といって、陰は下り、陽は上る、という逆転現象が行きる。この現象を捉えることによって風邪ひきを簡単に見つけることが出来るのだ。

 

 足の裏から陰気は上り始めるので、手掌より実になっているのが普通だ。ところが逆気になると、手掌が実で、足底が虚になっている。このため足先が冷える。

 

 2粒のマグレバンを手掌に貼り、4粒の提鍼を足の裏に当てると沈脈が強く打ってくると逆気だ。2粒の方が4粒より強いのだから、手掌の方が強いことになり逆気がある事が分かる。

 

 風邪を引いていることが分かると、本治法は経金穴を使って治療する。本治法の経金穴治療は風邪ひきそのものを治す効果がある。邪の処理を加えると、効果はさらにアップする。

 

 鼻の奥の痛みだが、ここの治療点は、後頸部4-1K【ボンの窪】が特効穴となる。後頸部のボンの窪当りに4粒の提鍼を当て検査すると、虚の反応が出ていた。

 

治療

 

 後頸部4-1Kは虚の反応であるから、虚の反応が無くなるまで知熱灸を据えた。完全に虚の反応が無くなったのを確認する。

 

 どうですか? 鼻の奥の痛みは?  ぜんぜん違います。焼け付くような痛みで、イライラしていたのが、何か包帯でもまかれたような感じで、痛み方がずいぶん緩和されているのを感じます。

 

 この患者さん、風邪ひきの治療と,ボンの窪の知熱灸でその後、2回の治療で完治している。

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