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臨床例

尾てい骨の痛み 2018.03.22

 

尾てい骨の痛み  

 

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臨床例 男性 52歳 尾てい骨の痛み

 

 立ち座りで尾てい骨が傷む、仕事柄しゃがんでする仕事が多い関係上、尾てい骨が痛いと仕事に差し支える。2か月ぐらい前から尾てい骨が痛いなあと感じていたのだが、最近になってその痛みが酷くなってきた。

 

診察

 強い痛みである事から、実の反応と診て、実の経絡から探してみる事にする。
実の経絡は、胃経、肝経陽、膀胱経2、に実の反応が出ていた。まず、胃経では足示指陽の経脈上に実の反応が出ている。その胃経の中で何処が強い実かを調べてみる。

 

 足背4-1Kに実の反応が有った。そこからウエーブで治療点まで飛ぶ。足背、下腿、大腿、背中、がウエーブのルートであるから、その4か所を比較脈診した。背中の反応が強い、そこで治療点は背4-1Kとなった。

 

 次に、肝経陽であるが、ここは経脈、絡脈、というより太衝穴に単独で実の反応が出ていた。これは痛みに対して肝経が過敏となり、実の反応を出しているものと思われる。そこで肝経陽の実に対しては太衝穴を治療点とした。

 

 膀胱経2の実に対しては、経脈に沿って実の反応が出ていたので、膀胱経2の何処に実があるかを探した。足背2-1Kに実の反応が有った。ここからウエーブで治療点まで飛びます。足背、下腿、大腿、背中、がウエーブのルートですから、その4か所を比較脈診します。

 

 下腿陽に強い反応が有ったので、治療点は下腿陽2-1Kという事になった。下腿陽2-1Kは臀部と関連しているので、尾てい骨の痛みの部分とも一致している。

 

治療

 背4-1K、下腿陽2-1K、太衝穴、に印を付け、実の反応があるかを1粒の提鍼で確認した。背4-1Kは実の反応だけであったので、接触鍼で35回ほどさすり実の反応を取り除いた。

 

下腿陽2-1Kは実と虚の反応であったので、接触鍼をして実の反応を取り除いてから、残っていた虚の反応に対して知熱灸を据えた。太衝穴に対しては、実の反応だけであったので、接触鍼で対応した。

 

背4-1Kの接触鍼は腰を反らした時、腰が痛いのを治す作用がある。大腿陽2-1Kの鍼と灸は、臀部の痛みを取り除く作用がある。太衝穴の実反応を取り除くと、身体全体の痛みを軽減する働きがある。

 

これによって腰と臀部の痛みが取り除かれたので、尾てい骨の痛みはなくなるという理屈である。患者さんに尾てい骨の痛みを聞いてみた。患者さん、しゃがんだり、腰の曲げ伸ばしを盛んにしていたが痛みは無いという。

2回の治療で尾てい骨の痛みは完治した。

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