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臨床例

ぎっくり腰 1

 

背5-1Kの解説
ぎっくり腰は、激しい痛みでよく知られている病気です。突然何の前触れもなく、キクっと腰に違和感が走りその後、腰が痛くて動けなくなります。

 

 原因は背中や、腰の筋肉に疲労がたまっている時に、ちょっとした動作で、筋肉の中にある神経が引っ張られ、神経に傷が付きます。小さな神経ですから、心配はないのですが、神経に傷が付くとひどく傷むのが特徴です。

 

 傷のついた神経の部位によって、治療点も変わってきます。ただ、痛いと訴える患部に鍼灸をすることはありません。患部を支配する筋肉のどの部分が治療点になるのか提鍼で探してから治療します。

 

 痛む部位によって治療点は異なってきますので、今回は最もよく使う治療点での解説をします。背の5-1Kが治療点となる症例です。

 

 この治療点の時は、前屈をするときに腰が痛くて、前に曲げられない。腰の中央部が痛くて、痛みが左右に偏っていない。このような症状の時に背の5-1K(胸椎8番、9番、の正中線上)に実と虚の反応があります。

 

 胸椎の正中線上に反応がありますから、そこに鍼を滑らせて、接触鍼をします。その後、残っている虚の反応に対して知熱灸をして虚の反応を取り除きます。

 

 この治療をすると前屈で腰の痛む場合の症状にはよく効きます。

 

 腰の痛む部位が右によった処にある場合、正中線から脇腹までを5等分して正中線のすぐ横が1、順番に脇腹まで行って、わき腹が5になります。

 

 腰の痛む場所が右の3行線にある場合、治療点は左背5-3Kになります。痛む側の反対側に治療点は取ります、ここがポイントですから迷わないように。

 

 腰の痛む場所が右の2行線にある場合、治療点は左背5-2Kとなります。痛む場所が背骨のすぐ右の場合は、左背5-1Kが治療点となります。

 

 このように痛む腰の反対側にある背中に治療点を取ります。

 

photo: ダミー
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