治療点 探し方 2
臨床例 患者 男性 40歳代
症状
① 両膝が階段を上るときに痛く、手すりに摑まる。 立ち座りも痛い。
② 右太ももの横が痛い。
③ 右首から肩、腕にかけてコリと痛み。
④ 背中から腰にかけてダルク、しんどい。
本治法 肺肝相克 合水穴を使う
左から陰陵泉2 尺沢1 右から下腿陰5-1K 陰谷2
虚 ①肝経陰 ②膀胱経1 ③心経
実 ①胃経 ②膀胱経2 ③肝経陽
標治法
① 両膝の痛み 階段を上るとき、立ち座りの時、痛む症状から実とみる。
胃経が実であるから、足背の示指に提鍼を当てると実の反応が出ていた。ウエーブで飛び右背の4-1Kが治療点となり、接触鍼をする。
立ち座りも痛いということは、力が入らない虚とみて、足背の胆経5-3Lから下腿陽に飛び、下腿陽の5-3L(陽陵泉L)を治療点として知熱灸をすえる。
② 右太ももの横が痛い 右太ももの横は胃経が実として通っている。
胃経の実が関係しているとみて、右足背 胃経を調べてみると、
胃の4-2Kが実であった。そこからウエーブで左背に飛び、 左背の4-2Kが治療点となる。接触鍼をした。ここは右膝の痛みにも関係する。
③ 右首から肩、腕にかけてのコリと痛み。
後頚部のコリは、前腕陽か下腿陽が関係する。提鍼で調べてみると、下腿陽に実と虚の反応があった。膀胱経2からウエーブで飛び、左下腿陽2-1Kに治療点を取る。接触鍼をしてから知熱灸をする。
肩から腕にかけてのコリは提鍼で探ってみると虚の反応であった。
肝経陰の子午関係である小腸経の1-1Lに虚の反応があり、ウエーブで左背に飛び、左背の1-1Lが治療点となり、知熱灸をすえる。
④ 背中から腰にかけてダルク、しんどい。
背中から腰にかけてダルイというところを提鍼でさすると、虚の反応が出ていた。膀胱経1が虚である、足背の小指、付け根の絡脈に虚の反応があった。そこからウエーブで腰に飛び、腰の1-1Lを治療点とする。
次に腰に関係する虚の経絡を探すと、手背の中指(三焦経)3-1Kに虚の反応がありウエーブで腰に飛び、腰の3-1Kを治療点とする。
⑤ 本治法で一番の虚である肝経陰は、足拇指内側3-5Lに虚の反応があり、ウエーブで腹に飛んで、期門穴L(腹3-5L)を治療点とした。
虚の所はすべて知熱灸をすえた。
上記の治療でこの患者さんすべての症状が2割ほどになった。
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