臨床例 女性 39歳 初診2021年10月 アトピー性皮膚炎
症状
1年位前から、手の掌に湿疹、首周りの湿疹、目の瞼が痒い、夜中も痒みのため眠れない。ステロイド剤、塗り薬は良くならないので止めた。目の疲れ、足の冷えもある。
診察
手の平は両手共に、指先全般と中指付け根あたりが酷く荒れている。首は全体的に赤黒くなり、掻いた跡が瘡蓋で残っている。目も赤く腫れて痒そうである。
証は肝脾相克で肝経、腎経、脾経2、心経が虚であり、肺経は実となるから、手の肺経が実となる可能性が高い、肺経を調べると肺経2行線の5-4Lに虚と実の反応があったので、そこから上腕陰を経て胸に飛び胸5-4L(中府L)が治療点となった。
首の湿疹は、前頸部には胃経が通っており、胃経の流注を中心に湿疹が酷い。首に提鍼を当てて虚実の検査をしたところ、実と虚の反応が出ていた。そこで、足の胃経で番地を調べてみると4-1Kに実と虚の反応があった。
足背の胃経から大腿を経て、背中に飛び背4-1Kが治療点となった。
目の痒みに対しては、目の定番穴の太衝L、手示指ナタの接触鍼で目の実反応を取り除き、頭4-1K、頭1-3L、手掌5-3Kのお灸で目を補う事にした。
治療
手の湿疹に対して両方の胸5-4L、首前面の湿疹に対して背4-1Kを取穴して接触鍼をした後に知熱灸で補った。目の痒みに対しては太衝L、手示指ナタの接触鍼で実反応を取り去り、頭4-1K,頭1-3L,手掌5-3Kの虚に対して知熱灸で補った。
この治療後に手の湿疹、首の痒み、目の痒みがどのようになったか聞いた所、現在は全く痒みが無いという事であった。湿疹の患部に提鍼を当て、虚実の反応を調べると、完全に反応が無くなっていた。
予後
この病気の原因は、食品添加物、化学薬品、化学合成肥料、農薬、お菓子、甘い物、など身体に良くない食べ物を食べていたことが原因でありますから、食べ物を良い食品に変えてもらう事にした。
私が選んだ優秀食品の表があって、食べると身体に良い100項目ほどの食品が書いてあります。その一覧表を持って帰って貰った。それから治療については、完治まで週に1回通院して貰う事にした。
ステロイド剤を服用したり、塗り薬などはどんなに痒くても絶対に使わないことを約束して貰った。もともと、化学薬品など身体に良くない物が原因でアトピー性皮膚炎は起こるのであるから、薬剤などはもっての外という事になる。
このような治療や食事指導をして、患者さんが素直に実行してくれると、約2か月で完治すると思われる。予後については、その後この欄に継ぎ足して書くことにする。お楽しみに!!
※臨時休診日はお知らせをご覧ください。
[施術時間]
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