逆子 2
9か月に入ってから、逆子を治してもらいたいという患者さんが多い。うまく治る場合と治らない場合がある。近頃は半々の確立だ。
35歳の初妊婦、確率は半々ですが出来るだけやってみますか?ハイ、お願いします。と云うことで逆子の治療が始まった。
妊婦さんの治療は脾腎相克で脾経、心包経、腎経、肺経の順で虚しているのが普通だが、逆子の妊婦さんの特徴として、肺経、脾経、心包経、腎経の順で虚している。
その為、肺経の子午である、膀胱経の至陰穴が最も逆子には有効な穴となる。
次が脾経の三陰交、心包経の神闝、腎経の陰谷、石門とつづく。
すべて知熱灸で鍼はしない。妊婦でも腰が痛いとか、首が痛いとかいう人の場合は鍼もするが、あまり鍼は使わない。
治療をしてみると、すべての穴は3回の知熱灸で反応が無くなったが、至陰穴だけは反応が残っている。反応がとれるまで、左右の至陰穴に10回づつ知熱灸をした。
腹部の上部に頭らしい塊が、触診のとき感じられたが、治療が終わってから触診してみると頭らしい塊が消えている。
ひょっとしたら案外早く治るかもしれないという予感がした。
2回目、至陰穴の反応が一番強く出ている。まだ逆子が治っていない証拠だ。至陰穴を重点に、1回目と同じ治療をした。
3回目、朝、電話がかかってきた。昨日お医者さんに行って診てもらったところ、逆子は完全に戻っていますといわれた。
先生、今日の治療はどうすればよいですか? もう一度見てみますから今日も来て下さい。逆子は戻っているが、また逆転しないように診察することにした。
逆子が元に戻ると、至陰穴の反応が弱くなっていた。しかし、まだ少し反応が残っているので、逆転しないように治療をした。
あとは1週間に1回、順調にいっているかどうかを診るためと、安産の特効穴として有名な三陰交の施灸を、本人に毎日3壮づつやってもらうことにした。
※臨時休診日はお知らせをご覧ください。
[施術時間]
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