臨床例一覧｜丸亀市・高松市の鍼灸院は普門堂鍼灸院

幼児の食欲不振

4歳　女の子

もともと食が細く、よく風邪を引き、寒がりで、同年代の子供に比べて身体も小さい。

最近は特にほしくないといって何も食べようとしない。よく生きていると思うほど食べない。身体がだるそうで動きも鈍い、具合が悪いのかよくむずかる。

おばあちゃんが心配して、その孫を連れてきた。

診察してみると心経が1番虚していた。子供で心経の虚はめったにないのだが、この子にはあった。心経が虚すると身体がだるくなり、動きたくない。

不安感やイライラも出てくるので怒りっぽくなる。胃がつっかえたような感じになり食欲は全くなくなる。

色が白く、透き通るような肌で、いかにも弱い感じがする。

治療

気が虚しているので、鍼による瀉法はしない、知熱灸で徹底的に補うことから始めた。

本治法　　脾腎相克　　　心経を使う　　兪土原穴を使った。

標治法　　＊　ダルさを取り除くため、左右の陽陵泉に知熱灸をすえる。

＊     心経を補うため、胸椎4,5、の間に1点、その両側2センチのところ2点に知熱灸をすえる。

＊     脾経を補うため、腰椎4,5、番の正中線上に3箇所、知熱灸をすえる。

＊     腎経を補うため、左右曲池穴に知熱灸をすえる。

予後

週2回ずつ治療、5回目ころから子供らしい元気な行動が出てきた。食欲も徐々に出てきている。現在13回目の治療をしているが、食欲、ダルさ、イライラ、もなくなり、行動的で活発な子供となり、よく笑うようになった。心経の虚もなくなり、現在は肺肝相克で治療している。