原因
下記の患者さんは、歯はほとんど無いのに痛くなったと訴えている。これは風邪引きが原因で、ひどい肩こりが起こり、歯に影響を与えているのです。風邪を引くと、そのウイルスと戦うために、内臓は総力を挙げて戦います。ウイルスに負けて、脳にまで入り込ませることになると、大変なダメージを受けます。そうならないために、多少のことは犠牲にしてでもまずウイルスを排除することに専念します。そのとき風邪のウイルスに傷つけられた所が、肩こりとなって残ります。
一般的治療
1週間前から痛くなったと言う急性的な歯の痛みは風邪引きが引き金になっている事が多い。風邪を引きませんでしたかと聞くと、そういえば1週間前に風邪を引いていた、と言う。日常生活を正しくして、仕事は2日ぐらい休むほうが良い。こんなとき、肩こりのマッサージは気持ちよいと感じたときはやったほうが良い。しかし、マッサージが痛くていやに感じるときは、絶対にしてはならない、後でかえって痛くなる。
鍼灸治療
00さん 51歳 男性 初診 平成17年1月14日
1週間前から、肩こりと歯の痛みで夜も寝られない、歯は抜いてしまってもうあまり残っていない。歯医者に行ったら残りの歯も抜きなさいと言われるのが判っているからあまり行きたくない。特に今回は、肩こりから来る歯の痛みと思うから、鍼灸で何とかしてもらえると思って来ました。
本治法
脾腎相克 経金穴を使い、陽経にある邪の処理をする。肝実があったので、太衝穴に鍼をする。
標治法
奇経を使う 右後谿ー左申脈 右臨泣ー左外関に皮内鍼を刺してその上から知熱灸,7壮ずつすえる。肩の太椎穴、と胸椎1,2,3、に知熱灸5壮すえる。
経過
治療が終わったら、ずいぶん肩こりが良くなったと喜んで帰っていった。
2回目
肩こりはずいぶん楽になったが歯はまだ痛いという。よく診察してみると奇経の右合谷-左陥谷にも反応がある。1回目の本治法に加えてこの奇経仁皮内鍼を刺してその上から知熱灸を7壮ずつすえる。
3回目
良くなったけどまだ痛いという。診察してみると胃経にも実の反応がある。本治法をしてから胃経の三里穴に皮内鍼を刺して7分間,置鍼する。
4回目
さらに痛みは楽になり、うがいをする時にも歯に沁みないようになった。だけどまだ完全ではないと言う。診察してみると小腸経にも反応がある。右後谿に皮内鍼を刺して、上から知熱灸をする7壮。もう痛くないといって帰った。
5回目
もう何でも噛めるけど、まだ強く噛んだらいたい。診察してみると右の小腸経にまだ実の反応がある。そこで、右の後谿に置鍼、7分 歯を噛み合わせてみると全く痛くないという。
6回目
ようやくなんでも噛めるようになりましたと嬉しそうに話す。治療終了する。
※臨時休診日はお知らせをご覧ください。
[施術時間]
丸亀本院: AM8:30~12:00/PM2:00~7:00
高松院: AM9:00~12:00/PM2:00~7:00