子午治療をより具体的に説明するために、手の指と足の指の関連によって解説いたします。
まず、身体に病変がありますと、頭の中で、痛い、ダルイ、気分が悪い、吐きそう、痺れる、などの違和感を察知します。
その違和感は必ず手足の指に虚または実の反応として現れています。
右半身に違和感がある場合は、右の手足の指に反応が出ています。
中心部または、からだ全体に違和感のある場合は両方の手足の指に反応が出ます。
その反応を提鍼と脈診で見つけ出し、子午治療をする場合の基準点とします。
画面に手足の指が描かれている図があります。この図を使って子午がどのように関連しているかを説明します。図はクリックすると大きくなります。
子午の対応点は次のようになっています。
* 左手拇指内側(肺経) ――右足小指外側(膀胱経)
* 左手拇指外側(大腸経)――右足小指内側(腎経)
* 左手示指内側(肺経)――右足薬指外側(膀胱経)
* 左手示指外側(大腸経)――右足薬指内側(腎経)
* 左手中指内側(心包経)――右足示指外側(胃経)
* 左手中指外側(三焦経)――右足示指内側(脾経)
* 左手薬指内側(心包経)――右足拇指外側(胃経)
* 左手薬指外側(三焦経)――右足中指内側(脾経)
* 左手小指内側(心経) ――右足中指外側(胆経)
* 左手小指外側(小腸経)――右足拇指内側(肝経)
内側というのは手では手掌側、足では足底側のことです。
外側というのは手では手背側、足では足背側のことです。
図の説明
* 内側に対しては外側が1対となります。
* しかも、上記のようにばらばらの組み合わせになります。
* この組み合わせは同じ動きをします。例えば肝経が虚であれば小腸経も虚となっています。
* 肝経が実であれば、小腸経も実となっています。
* 肝経の虚を治療するのに、小腸経のほうがより虚しているときには、小腸経の治療点を補う治療をすると、肝経も小腸経もともに補われます。
* 実の場合も同じです。より実の強いほうの経絡に瀉法を施します。
* 子午治療というのは、陰経と陽経の橋渡しをする重要なメカニズムです。陰経の疾患を陽経で治し、陽経の疾患を陰経で治すことが出来るルートです。胃の具合が悪く腹が痛い、それを背中の治療点で治す。当たり前のことですが、なぜ陽経の治療点かということになると、そのルートが判らない。子午を理解すると解決できます。
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