治療点 探し方 3
臨床例
患者、60歳代 女性
症状
① 目の疲れ パソコンを見ていると、目の奥が痛くなってくる。
② 首、肩のコリ 首の横から肩にかけて突っ張る。肩は重い。
③ 肩甲骨から下にかけてのコリ。
④ 腰痛 立つときや中腰の時に痛む。
⑤ 足の冷え 足の裏と足先が冷えやすい。
⑥ 左胸に雑音が聞こえる、ジーッという音、15秒くらい、1日に何回もある。
⑦ 便秘気味 何年も前から便秘、毎日、便秘薬に頼って出している。
⑧ 食欲がない。
⑨ お腹の冷え お腹が冷えを感じることが多い。
⑩ 喉の痛み
⑪ 左手拇指から左手首にかけて痛む。
問診では症状の聞き取りが一番大切であります。症状があるということは、体に異変がある訳ですから、必ず体のどこかに異変の反応が出ています。
これらを一つ一つ、治してゆくことが完治につながります。
本治法 脾腎相克 経金穴を使う 右から商丘、間使、左から復溜、経渠2
虚の順番 膀胱経2、 胃経、 肝経陰
実の順番 肝経陽、 膀胱経1、 胆経
、
標治法 標治法は本治法の証と虚実に、合わせるように取穴してください。
① 目の疲れ、パソコンを見ていると、目の奥が痛くなってくるので虚とみる。
目は顔面2Kのラインですから、手の示指内側、足の示指内側、を探します。足示指内端と、手の4間に反応があり取穴した。頭と顔は表裏関係にあり,額のKに虚の反応あり、頭では前頭部の5-1Kが顔面より虚であった。治療点を頭の5-1Kに取って知熱灸をする。
② 首、肩のコリ ツッパルような首こりは実、重い肩こりは虚。
首こりは、下腿陽や前腕陽が関係する。下腿陽では1-5Kに実虚があった。
前腕陽では3-3Kに実虚の反応があった。接触鍼をしてから知熱灸をする。
肩の重い、肩こりは虚の反応と診て、肝経陰の子午関係にある小腸経を探すと手小指3-1Lに虚の反応あり、ウエーブで背中に飛び背の3-1Kを治療点とする。知熱灸。
③ 肩甲骨から下にかけてのコリ
肩甲骨の下あたりは、背の5に当たり、肝陽の実と関係する。足の5-1Kからウエーブで背に飛び、背の5-1Kを治療点とする。実と虚の反応。
④ 立つときや中腰の時に痛む
実の症状。上記の5-1Kも治療点となる。その他に、膀胱経1で1-1Lの実と虚の反応からウエーブで腰に飛び、腰の1-1Lが治療点となる。
⑤ 足の冷え 足の裏と足先が冷える。
腎経1の虚から、足小指内端に虚の反応あり、足小指内端を治療点とする。脾経1の虚から、足中指内端のも虚があり、足中指内端を治療点とする。
⑥ 左胸に雑音が聞こえる。 ジーッいう音、15秒ぐらい、1日に何回も。
虚の反応とみて、虚の経絡を探す。膀胱経1の子午関係にある肺経1を探すと、左手の拇指内側の1-4Lに虚の反応あり、ウエーブで右胸に飛び、右胸1-4Lを治療点とする。知熱灸。
⑦ 便秘気味 何年も前からの便秘、虚の症状とみる。
硬くてコロコロは実、軟らかいが出にくいのは虚とみる。腎経2が実の時は脾経1が虚で、足中指内端を治療点とする。
腎経1が実の時は、足拇指内端が虚で、足拇指内端を治療点とする。
⑧ 食欲がない 風邪をひいて、一時的な食欲不振。
食欲不振は胃経を探してみる。足示指陽を探すと、足示指5-4Lが虚であった。ウエーブで下腿陽に飛び、足三里L(下腿陽5-4L)が治療点。
⑨ お腹の冷え お腹の冷えを感じることが多い。
手掌の心包経が虚であるから、手掌中指を探すと、中指3-1Kが虚であった。ウエーブで腹に飛び、腹の3-1K(へそK)が治療点となる。
⑩ のどの痛み 何日か前から喉が痛い。
風邪ひきによる、喉の痛み、実と診る。喉と前腕陰は関連がある。肺経2が実であるから、そこを探すと、手肺経の5-1Kが実であった。ウエーブで前腕陰に飛び、前腕陰の5-1K(太淵1)が治療点となる。接触鍼。
⑪ 左手拇指から左手首にかけて痛む。
左手拇指を提鍼で診ると、実の反応が左手肺経5-1Kにある。ウエーブで前腕陰に飛び、右前腕陰5-1K(太淵1)が治療点となる。接触鍼。
上記と同じ治療点となるが、別の症状で同じ治療点の時もあります。
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